今回はスタート方法について学んでいこうと思います。
学んでいくのにあたって『BOAT RACE オフィシャルウェブサイト』を参考にしました。
フライングスタート方式ってなに?
競艇のスタートは独特の『フライングスタート方式』という方式が採用されています。
一般的に僕たちが想像するスタートは横一列に並んで「よーいどん!」で走り始めるものですよね。
小学校の頃のかけっこや、陸上部がやっている100m走などはこれですね。
競艇のフライングスタートは、決めれた時間内にスタートラインを通過できたら正しいスタートになるというスタート方式です。
日本にある全国24カ所の競艇場には『大時計』と呼ばれるオレンジ色の針の大きな時計があります。
競艇の選手は大時計の針が0秒~1秒の間にスタートしなければいけないそうです。
スタートはスタートラインを舟の先端が通過することを指します。
0秒より前にスタートしてしまうと『フライング』、1秒以上たった後にスタートしてしまうと『出遅れ』という反則になってしまいます。
選手はスタートラインよりも前から艇を加速させて、大時計を見ながらスタートラインを1秒以内に通るようにスピードを制御するのです。
僕はこのフライングスタート方式について調べている時に、あまりの難しさに競艇選手に尊敬の念を抱きました。
実際、選手にとってもスタートは難しいものらしく、養成所でかなりの練習をするそうです。
なんでフライングスタート方式なの?
競艇がフライングスタート方式を採用している理由はエンジンのせいです。
艇のエンジンはスロットルレバーと呼ばれているレバーによって、回転数を上げたり下げたりすることができます。
ブレーキやクラッチといった装置はついていないので、選手はスロットルレバーのみで艇のスピードを制御しなくてはいけないのです。
スロットルレバーを操作してスピードを上げることを『レバーを握る』といい、レバーから手を離してスピードを落とすことを『レバーを離す』『レバーを放る』なんて言ったりするそうです。
実はエンジンはスロットルレバーを握っていなくても回り続けています。
ブレーキがない艇はどんどん前に進んでいってしまうので、横一列に並んでスタートするのは難しいのです。
また、艇はレバーを握ってからスピードがでるまでに時間がかかるという特徴もあります。
スタートが横一列だと、インコースが圧倒的に有利になってしまうのです。
レースを平等にして、見てる側も楽しいものにするためにフライングスタート方式が採用されているんですね。